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2009年12月31日木曜日

最後の厄災

 
大掃除である。
車の掃除というのは,あまりしない。年がら年中車を磨いているような人もいて,えらいなあ,水道代大変だろうなあ,と思うが,思うだけで真似しない。
今までレジャーに使うくらいであまり乗らなかったこともあるのだが,会社を興してからは「社有車」でもあり,大活躍してくれた。殊勲選手である。
だもので,年に1度くらいは掃除をしようと,まあ,せっせと車内に掃除機をかけていたわけです。
とそのとき,


!★!★sa@?!!☆



頭に激痛が!というかなんということはない,ルームミラーに頭をぶつけたのですが,,,なんと,落ちたよ,ルームミラー…… オーノーですよ。ヨーコーですよ。根元からボキッと。折れた。

つか,何度かルームミラーには頭をぶつけたことがあるような気がするが,折れんの? 折れるものなの? なんで? そんなものすごく激しく頭ぶつけたわけじゃないじゃん。じゃん!

某日産に電話をしてみるも,当然,休み……ですね。
というわけで,いま,ガムテープを貼って応急処置をしているところです。もっと,掃除せい,ということなのでしょうか。

というわけで,皆様,よいお年をお迎えくださいませ!
来年もよろしくお願いします!

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2009年12月22日火曜日

Nって何だ?

 
「N:ナラティヴとケア」という雑誌を来年1月に創刊いたします!

N!

と覚えてください。
イメージは,こんな感じ↓



もちろん、ナラティヴの、です。雑誌の命名は、精神科医にして碩学・江口重幸先生の発案でございます。先生、ありがとうございます。本誌の創刊の辞も書いていただきました。

内容見本もありますので,ぜひ,小社HPをご覧くださいませ。


内容ですが、詳細は、小社のHPをごらんいただくとして、ブログではブログらしく、扇情的なことを述べましょう。

ナラティヴというと、ナラティヴ・セラピーやナラティヴ・ベイスト・メディスンなどを連想される方が多かろうと思います。一つの時代のタームとなっていますが、ナラティヴそのものは、コミュニケーションという用語のように、もっと広がりのある概念であり、現象でしょう。もっと,長く使われる用語だと思います。
たとえば、精神分析のひとと、認知行動療法のひとが論争ができるのも、当たり前ですが、そこに「事例」があるからでしょう。あらゆる心理療法のバックボーンには、事例、すなわち、ひとがいます。もっと言えば、ひと(クライエントとされる人)と、ひと(セラピストとされる人)との、ある種の目的を持った(多くは「治療」「回復」「自己探索」でしょうか)かかわり、があります。そのかかわりは、すでに「ナラティヴ」が当然発生しています。なぜ、その場所にきたのか。それだけですでに長大なナラティヴが発生するでしょう。当然、治療者は、そのナラティヴを受け止めます。
つまり、セラピー──もっと言ってしまえば、ひととひとがかかわるところには、ナラティヴがあるわけです。かかわりがなくても発生するかもしれませんが、あるほうがより発生するかと思います。
ともあれ、この「ナラティヴ」という概念は、心理臨床だけではなく,多くの対人関係が生じる臨床や研究においての普遍的で、基礎的なものとなっています。

ナラティヴ・セラピーの背景には社会構成主義があり、ここにおいては治療者と被治療者の位置づけは、常に同じになります。治療者は専門家であるとき、患者も自身の専門家であるわけですね。
この考え方を研究に広げると、「質的研究」というテーマにつながります。
がんの治療においては、「インフォームドコンセント」のあり方がナラティヴにつながり、また、医療事故においても「ナラティヴ」を大事にする声があります。終末医療や慢性疾患を専門とする医療者においては、「セラピューテック」なかかわりが求められていますし、それは「ナラティヴ」を大事にすることでもあるでしょう。
今日ほど、治療の自主性がユーザー自身に求められている時代はありません。いい意味で、ユーザーと治療者が責任を分担することが、医療経済的にも、お互いの精神衛生のためにもよいことだろうと思います。ここに役立つものも「ナラティヴ」でしょう。
本誌においては、そうした臨床における「ナラティヴ」にかかわるものを拾い上げていきたい。そう考えています。

また、ナラティヴは、臨床世界のものだけではありません。人類学から始まったナラティヴは、社会学や現代思想、心理学、医学、福祉学、看護学などなど、多くの学問領域に広がり、共通言語を提示してきました。裁判員制度においては,「ナラティヴ」の重要性がすでに認識されており,勉強会が始まっていると聞きます。ナラティヴは多くの学際領域を架橋している概念となっています。
ここについても、細かく拾っていき、より学問間の垣根が低くなり、新しい「知」が生まれることを願っています。

ぜひ、ご興味のある方は、本誌をご購読くださいませ。予約、絶賛受付中です。
ご興味のない方は……興味をもっていただけますと、きっとダイナミックな人生が広がりますよ。

N! と覚えてくださいませ。

 

2009年12月14日月曜日

ワークショップ Part 01 終わりました。

 
先日日曜日(12/13)、遠見書房の共催(?)のワークショップ、

高橋規子先生と八巻秀先生のワークショップ
「そのとき,ナラティヴ・セラピストは何を考えているのか?」Part 01

が無事、終わりました。

高橋先生、八巻先生、お疲れ様でした。
参加者の皆様、遠いところまでありがとうございました。楽しんでいただけたでしょうか。
遠見書房主としては、不慣れなこともあり、あちこちにご迷惑をかけまくりましたが(いつものことですが)、いろいろとありがとうございました。

実にエキサイティングで面白い会になりました。
それでも反省会をいたしまして(というか、飲み会ですね)、WSの課題について、いろいろとまた考えようということになっております。

来年、1月31日に行なう予定であります、この会のpart 02は、よりパワーアップしようと思います。
ナラティヴ・アプローチの本質をぐっと迫るような、そんな会になるでしょう。

まだ参加を募っておりますので、ご連絡くださいませ。
詳しくは小社HPへ。 
 

2009年12月11日金曜日

いや,燃え尽きました

 
お疲れ,オレ。
いま,下記の2冊の本を見ながら,そうつぶやいているところでございます。



いやあ,なかなか,というか,かなり,かっこいい表紙になりました。
どちらも,グッドです。

右が
『カウンセリングのエチュード──反射・共感・構成主義』
定価2,520円(税込) 四六判 254頁 ソフトカバー


であります。

左が,
山下裕史朗(久留米大学医学部准教授)・向笠章子(聖マリア病院臨床心理士)編 くるめSTP書籍プロジェクトチーム著
『夏休みで変わる ADHDをもつ子どものための支援プログラム──くるめサマー・トリートメント・プログラムの実際』
定価3,780円(税込) B5判 190頁 ソフトカバー


いい本ですよ。
昨日できてきまして,先ほど,夕方に,大量に荷物を搬出(注文分です)
さすが,2冊あると,すごい量です。



で,いま,運送屋さんのお兄さんと二人して,荷物を運び終えたところでありまして。。。
さすがに,今日はお手伝いの方を呼びましたが,いや,本当にご苦労さまであります。


実は昨日できてきたんですが,さすがに2冊ですと,なかなか量が多くなっていて(サイズも,ADHDの本のほうがB5サイズなので,大きいということもありまして),ライトバンたる遠見書房号(自動車です)には載り切らず。けっこう涙しました。
 
 

2009年12月2日水曜日

【新刊】出ます! しかも2冊だすよん!【後編】

 
さて、今日は2冊め、であります。(前編はこちら

『夏休みで変わる ADHDをもつ子どものための支援プログラム──サマートリートメントプログラムの実際』

こちらは、山下裕史朗先生、向笠章子先生の編集のものです。



山下先生といえば、監修者をしたこの本が有名ですね。(かなりいい本です)

めざせ!ポジティブADHDめざせ!ポジティブADHD
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小児神経科医であり、小児科医であり、久留米大学医学部の准教授。発達障害の支援を専門にされています。

もう一人の著者、向笠先生といえば、緊急支援!という方であり、福岡臨士会のボス?的存在(というか,アネゴですかね)。確か、数年前は福岡県士会の会長だったのではないかと思います。こんな本も↓

学校コミュニティへの緊急支援の手引き学校コミュニティへの緊急支援の手引き
福岡県臨床心理士会

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(昔、遠見書房主が編集をした本。いまもよく売れているそうです)
しかも、向笠先生は、かの山上敏子先生のお弟子さんでありますね。

行動療法行動療法

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方法としての行動療法方法としての行動療法

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さて,

サマートリートメントプログラム(STP)は、NY州立バッファロー校のウィリアム・ぺラム教授(心理学科と精神科の教授だそうですよ)らが開発した、エビデンスのあるADHDの子どもの包括的-心理・社会的支援方法。そのSTPを久留米に導入したお二人と、スタッフたちが作った手引きが、本書であります。
STPは、簡単に言えば、ADHDの子どもを集めて、半合宿形式で、理論的には行動療法を中心に、具体的にはSSTやトークンエコノミーや、教えあい学習(ピアサポートになるのか)、スポーツ、グループ活動などを通して、ADHDの子どもたちのケアをしていくという方法です。STPを行なうためには、心理・教育・医療の3人のスタッフが必要ですが、この力作たる本書のおかげで、実行のハードルがかなり下がっているかと思います。

いや、これ、実に楽しそうです。いや、もちろん、ADHDという病に疲れている本人や家族に向かって「楽しそう」なんて言うのはいけないのですが、でも、子どもたちがいきいきとしている様子が垣間見れて、これを読んでいるのは(校正しているわけですが)、とても楽しい時間でした。
正直、この夏、久留米にお手伝いに行きたい!と思ったくらいです。

このSTP、ほんとに広がってほしい。
地域地域ではじめれば、ニーズもあるし、他職種同士の連携・協働作業としても有効でしょうし、それ以上に成果として子どもが変わるでしょうし、とても面白いのではないかと思います。
大学や施設などが取り組めば,地域社会への貢献にもなるでしょう。

というわけで,ぜひ,どうぞ,この本,読んでください。
詳しい内容は,こちらです。

http://tomishobo.com/catalog/ca08.html

STPを広げたいので,グループで読みたいのでまとめて送ってほしいという方があれば,割引しますよ。小社までご連絡くださいませ!
 

2009年12月1日火曜日

【新刊】出ます! しかも2冊だ!【前編】

 
どうも、ご無沙汰ブリブリ(死語)の遠見書房主でございます。
11月、終わってしまいましたね、早くも師走…… なんか、すごくショックな感じなのですが、ともあれ、
新刊、出ます!
2冊同時刊行です。

『カウンセリングのエチュード──反射・共感・構成主義』
『夏休みで変わる ADHDをもつ子どものための支援プログラム──サマートリートメントプログラムの実際』

11月中にご連絡をしようと思っていたのですが、いろいろと事情がありまして(つうか、ブログを書いている暇がなかったので)、12月になってしまいましたが、本のほう、ご紹介しようと思います。

1冊目!を今日はご紹介しましょう。
『カウンセリングのエチュード──反射・共感・構成主義』



岡村達也先生、小林孝雄先生、菅村玄二先生の共著です。サブタイトルにあるように、反射=岡村担当、共感=小林担当、構成主義=菅村担当という、一応の区分けがあり、それぞれがロジャーズ=カウンセリング理論を再検討するという内容になっておりますが、当然、互いに交錯しながら、知的にエキサイティングに進んでいきます。
エチュードは、練習ですが、単に「基礎」という意味ではなく、「仮説」という意味も深いところにはあります(と勝手に解釈しています)。結局は、すべての理論は仮説であると個人的には思っており、それがエチュードということなのだ、と感じる次第。ちなみに、ロジャーズのかの有名な「治療条件」も、「仮説」として提示されています。そういう意味では人生万事仮説也。

さて、この本ですが、まずは、「まあ、私の学派は、いうなれば、ロジャーズですかね」というような方、そこの貴方にぜひ、読んでほしい。そう思っています。ロジャーズ自身の人間観から生まれた、がちがちの教条主義がやはりどうしてもパーソン中心療法にはあり、それが他の学派や他職種から「なんか、融通が利かないのね、肯いてばっかりで」と思われがちなところが、どうしても、あるかと思います。
もう、そんなことを思わせるのは、やめましょう。貴方は変わるべきです。といって、いまさら精神分析だの、認知行動療法だのに行くことはありません。ブラッシュアップをしましょう。パーソン中心療法を貫きゃいいんです。本書を読んで、悩んでください。一皮剥けるはずです。We Can Change! ですよ。

第二に、この本を読んでほしいのは、「なんか、ロジャリアンって融通が利かないのね、肯いてばっかりで」というようなことを思っている他の学派や他職種の方。確かに、そういう方も多いかもしれませんが(母集団が多いので仕方がない面もあります)、パーソン中心療法、つまり、ロジャーズの末裔たちの最新理論は、かなりのことになっています。肯いているばかりじゃありません。本書には、そのあたりも十分に書いていますので、ぜひ、お読みいたただければ、と思います。

本書の詳しい内容は、小社のHPにございます。

http://tomishobo.com/catalog/ca07.html

後編に続く。。
 

2009年11月24日火曜日

自らの力のなさを嘆かざるをえないのですが

 
先日,「匿名さん」から,下記の記事:

がんに負けない心理学──そして、ジョウさんのこと
http://tomishobo.blogspot.com/2009/08/blog-post_24.html#comments

にコメントをいただきました。
以下,引用いたします。

==

 和田先生の本は出版早々に書店の本棚で偶然目にして読みました。私自身も、末期癌告知を受け、人生のロスタイムを生きている臨床心理士です。実際にこういう立場になると、ああなるほどという発見が続きます。
 同じ異界に住む同病者に不思議と出会うようになります。人間世界に仮の姿で過ごす超能力者集団のようです(笑)。そして自助グループではないですが、わかちあう機会が不思議と訪れます…。
 異界に住み始めて思うのは、自分の個人心理がどうのではなく、関係の中で生きている自分であるのだなあとしみじみ。

==

なんというか,どういう経緯で,こちらのページにきていただいたのか,わかりませんが,いや,ほんと,絶句せざるをえません。なんとコメントしたらいいのやら,というか,そもそも,言葉など不要なのかという気さえいたします。というか,自分の非力さを思うばかりです。

もし,匿名さんがこちらの記事も読まれ,その気になられたら……。短いものでいいです,何か文章を書かれたらどうか,と思います。何かを残すべきだというわけではなく,それが義務だというわけでもないですし,状況もいろいろとありましょうから,力強くオススメするわけではないのですが。。そもそも,どういう状況に匿名さんがおられるのかわかりません。ですが,編集者として,あるいは文章を読むのが好きな一個人として思うに,何か書いてみたらいかがでしょうか。
たとえば,匿名さんの今のご気分と,臨床心理について。ユーザーの立場から,臨床家の立場から,いろいろと思うところがおありかと思います。

……情けないですが,こんなことくらいしか思いつきません。
 

2009年11月18日水曜日

ぶどう狩り

 
我が家の台所は、東側にあり、夏、えらく暑くなる。朝の5時とかから日が差すので(しかし、11時には日が入らなくなる)、なんとか、遮光をしたいなあ、と考えていた。
で、2年前の梅雨の時期に、ぶどうを植えた。なぜ、ぶどうかと言えば、スタインベック

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は、まったく関係がなく、(面白いっすよ,でも)

・食べられるものがよい
・水をやるとか、肥料をまくとか手間がかからなそうなものがいい
・キュウリとか朝顔とか毎年植えるのはイヤ
・日当たりがさして悪くなくとも、強そうなものがよい
・秋になったら、葉が落ちるものがいい。というのも、涼しい季節は日が入るほうがありがたいから

などのまったく非園芸的な理由から、ブドウをセレクトした。以前、沢登りで、丹沢の山中の、道なき道というか,道じゃないところを歩いていたとき、暗い森のなかでブドウがなっていたのを見て、「へえ、こんな暗いところでもなるんだ」と思い、食べたら、とてもうまかったからである。
たぶん、丹沢のブドウは、山葡萄という種類だろうが、その苗は近所では売っていなかったので、とりあえず、日本在来種である甲州種のブドウを植えた。2年前の梅雨の季節である。

その年は、「まあまあ」遮光カーテンとなったくらいだったが、翌年──つまり、去年は、完全に「緑のカーテン」となった。

ぶどうはツタである。ものすごい繁殖力である。あちこちにからむ。2日置いておいた自転車にからんでいたのには、笑ったというか、戦慄すら覚えた。庭に猛獣を放ってしまったのかとも思う。
とはいえ、伸びた枝を2週間に一度くらい、適当に切れば済む。あと、自転車をそばに置かなければよいわけですね。
肥料はふだんは不要。年に1度(!)冬の間に根元に肥料をやればよい、というくらいらしく。土壌は痩せているところが好きらしく、枝を切る以外は、本当に何の必要もないのである。
水やりも不要。雨だけで十分である。乾いているくらいのほうがいいらしい。
カーテン効果はすばらしく、台所はさほど暑くなくなり、ついでに面倒だった雑草とりも必要がなくなった。地面が完全な日影になり、ドクダミすら生えないのである。すげえ~。

そして実もなった。去年は、大きいお鍋に一杯、ぶどうができた。種はあるが、ちゃんと美味しいぶどうである。食べきれず、数房を干しブドウにして、仕事をしながらパクパク食べた。

そして今年は……バケツに2杯くらいのブドウができた。

幅2メートル、幅50センチくらいの土地で、樹高はせいぜい2メートルである。

で、バケツに2杯。。。

たわわに実るとはこのことを言うのだろうというくらい、たわわになった。

まあ、バケツに2杯というと、食べても食べてもなくならない量であることは確かで、とにかく、ものすごい量である。取り切れなかった分もあるので、実際にはもっと多いかもしれない。2.5杯くらいは楽に取れたかもしれない。
けっこう食べて、スーパーの袋に一杯を知り合いにあげて、まだ残っている。いまは、新聞紙2枚分の敷地いっぱいに干され、干しブドウとなる手前というところ。

こないだ、ヤケに子どもが静かだなと思っていたら、干しかけブドウをバクバク食っていた。皮ごとというか、種ごとである。
まだ1歳なので、オムツをつけているのだが、皮ごと出てきてたりする。甘みが凝縮されるので美味しいのだろうか。

不思議とブドウの実は腐らない。冷蔵庫で1カ月以上,持つ。ブドウには酵母がついていて(イースト菌ですね)、それが他の菌をよせつけず、腐敗を防いでいるらしい。

つくづく頑強な奴である。ブドウのような人間に私はなりたいとすら思う。

いや、ほんと、グリーンカーテンにはブドウがオススメです。ニガウリなんかよりもずっといいです。ベランダで植木鉢でもできそうだし、手間いらず。身もうまい。マスカットなんかでも楽にできるようだ。近所の家で,これまた,大量になっていて放置されているものがある。

ま,それほど余っているブドウがあれば、やはり最終的には、アレにすべきかとも悩まないでもない。発酵すべき菌はついているわけで、ジュースにして、適温に放っておけば、アレができるわけですわな。
やはり、アレか~。


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2009年11月17日火曜日

和田先生が亡くなったそうです。

 
土曜日に野坂先生よりメールをいただいて、和田憲明先生の訃報を知った。
和田先生のことは、2カ月ほど前、ブログに書いた。

http://tomishobo.blogspot.com/2009/08/blog-post_24.html

2カ月。壮絶に戦っておられたのだろう。

いま、とあるチームの、がん治療と緩和治療の本を作っている。この本に関する仕事をするたびに、和田先生のことを思い出し、そして、やはりがんで死んだ母親のことを思い出す。あるいは、ご本人を見たこともないが、よくお会いする先生の、早くに亡くなったという旦那様のことや、壮絶ながんのケースのことを。

和田先生は笑顔のうまい人であったなあ、とふと思う。
笑顔の作り方のうまい下手は、きっと、臨床の腕とかかわりがあるのだろう。自然に笑うテクがあるのだ。ワハハと笑う感じだった。

手元にある「がんに負けない心理学」の写真を見ると、透徹したような、悟ったような、穏やかな笑顔がある。「ワハハ」じゃない、なんか、そんな笑顔だ。

ご冥福をお祈りいたします。
 

2009年11月10日火曜日

【ヒデキじゃないけど】乾先生の本がとても売れたそうで【感激(古ッ)】

 
昔日というほどのことはないですが、まさに、過日なる、日本精神分析学会総会in大阪で、小社の乾先生の新刊『思春期・青年期の精神分析的アプローチ』がとても売れたそうです!



やった。
お買い上げの皆さん、誠にありがとうございます。


詳細な部数については秘匿することにしても,これはけっこうな部数でありまして、本当に感激。そして、びっくりしています。2日目にして新元社さんにお預けしておりました本がなくなりまして、急遽発送までいたしました。たいてい,こういう部数は当たることが多いのですが、完全に外れました。嬉しい誤算です。いや、本当にびっくり。

なにゆえ、仰天しているかというと、精神分析学会では、MDの本は売れても、CPの本は売れないというマコトシヤカナ伝説があるのですね。
ところが、売れた。予想以上に売れた。
もちろん、乾先生の本に勝算はありました。乾吉佑という名。業績。論文の面白さ。思春期・青年期という年代の面白さ。その年代の精神分析理論とのマッチングのよさ。これらのニーズの高さ。これは「売れる」とは考えており、それゆえ出版させていただいたのですが、書店さんにおいて、売れるだろう気分であり、マコトシヤカナ伝説と経験からすると、学会ではさほどではないかな、と考えておりました。とはいえ,数十冊,送ったんですがね。

これだけ売れたのは、乾先生が学会賞を受賞されるので、というのもあるのでしょうが、最初に送った部数は、受賞講演前に売り切れたそうで、うーむ、時代が変わったなあと、思う次第であります。
CPが力をつけてきたというわけでも、MDの衰退というわけでもなく、単に「面白そうなものは面白そうだから買う」ということなのでしょう。何にせよ,時代は個々の力にあるのでしょう。
 

2009年11月6日金曜日

【学会賞】乾先生の本が出来てきた【受賞なり】

 
今日からになるのか,大阪で日本精神分析学会総会が開催されています。

残念ながら,遠見書房は展示販売をいたしませんが,本は,新元社(創元社)さんにお預けしました。
『思春期・青年期の精神分析的アプローチ』でございます
↓↓↓



(昨日,製本からあがり,出来てきました!)

分析学会に参加される方は,ぜひ,手にとってご覧くださいませ。

なお,この本の著者 乾吉佑先生は,栄えある日本精神分析学会学会賞(古沢賞)を受賞されるそうです。おめでとうございます!
受賞講演は,学会最終日だそうです。


*予約注文いただいた方には,すでに発送しました。数日で届くものと思われます。もし,1週間程度たっても届かないという方がおられましたら,遠見書房までご連絡ください。
 

2009年11月4日水曜日

全集刊行について思う

 
過日,某紙にて,下記のようなニュースを読む。

小田実全集、初の電子出版で=来春から刊行-講談社


10月30日2時32分配信 時事通信
 講談社は、2007年に死去した作家小田実さんの全集を電子出版で来年4月から刊行する。同社によると、電子出版による作家の個人全集は初の試みという。…(略)…約4年かけて、巻数は85~90巻程度になる見込み。


電子媒体であるのは面白いな~と思う反面,電子媒体であるのはしかたがないのかな~とも思う。

いくらになるんだ?という気がするところもあり,紙媒体ならば,1巻3,000円というところか。90巻っていうと,金にせよ,場所にせよ,確かに大変ね,とも思う。

電子媒体ならば,1巻あたり,どうせなら,1,000円くらいにしてもらって,まとめるならば45,000円とかいうのはどうか,とも思う。

というか,電子媒体ならば,巻数なんか要らないじゃん,とも思う。全部1巻にしたらどうなんですかね。25031頁め,なんていいじゃないですか。pp.25010-25015なんて,引用のとき,誤植か,とか,思いますし。

編集者としては,いろいろと作業を行った挙句,紙だったら,90巻なんて並ぶと,感無量があるわけですが,CD-ROMだと,ちょっとね,寂しい肝。

などと思う。

しかし,一番の心配は,図書館とか,どうするんだろ…。全集商売は,やはり,図書館さんが一番の売り込み先であります。
日本に図書館は,公立と大学図書館をあわせると4,200カ所あるらしいのですが,小田実さんでしたら,さすがに90巻はあれにしろ,20巻程度だったら,5割納入もいけそうな気も。まもなく図書館に入り浸ることになるであろう団塊の方々のための書き手,という感じがするし。

けれど,CDやDVDだと,どうなるんですかね? 貸すことはすでに音楽CDなどでもやっていますし可能でしょうけれど,コピー機能なんて,どうするんでしょうか。ドラックアンドドロップで数万円が数分でコピー完了というのも,ねえ,どうするんでしょうか。

こういうの,広がるのですかね。
面白いですよね。儲かるのか,よくわかりませんが。コンテンツをいろいろと持っている会社は,生き残れるんでしょうねえ。

電子媒体だったら,別に,「文字」や「画像」にこだわることもないわけで,文字+音楽,なんてね,面白いかもしれません。北山修先生などの電子版全集なんて,全歌つきだったら,面白いかもしれません。
描画とかも,カラーでもいけますし。

とはいえ,何(ハード)で読むべきなのか。やはり,これが問題でありますね。iPodで読むようにレイアウトするのと,PCで読むようにレイアウトとするのと,やはり違うでしょうし。「縦書き」か,という問題もあるでしょうし。90巻も出すとなると,5,6年はかかるでしょうし,そうなると,ハードの質が変わってきそうですね。。それも困りそう。

ま,いろいろとやってみるしかないのでしょう。完成はまだ先だ。

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2009年10月28日水曜日

Kindle、どうなんですかね

 
アマゾンから、電子ブックを読むハード「Kindle」が発売されました!




まま、お待ちを。
これ、日本語の本は読めませんので、ご注意くださいね。
研究者の方は,原書マニアの方は,データで買えるので,面倒なく,いいかもしれません。

本国のアマゾン・ドット・コムは、これで、売り上げ39%増ですってよ。

ま、でも、実際持ったわけじゃないですけど、見た目,デカいっすね、このKindle。
ただ,薄いから,289 gとあります。これはなかなかの数字でしょうか。
ただ,大きさ的には,身長2メートルくらいの大男じゃないと、気軽に扱えないような気がします。やっぱ、こういうものは、日本人が小型化しなくちゃいけませんね。折りたたみにしてほしい肝。

で、まあ、Kindleなんですが、もし、これの日本語が扱える物が出たとして、どうなんですかね、売れるんですかね。
もちろん、ハードじゃなくて、ソフトの問題はあります。

アマゾンは、

なかみ検索
 ↓
電子ブックス化

というステップを踏んで、出版社のPDFデータの供出のハードルを下げ、最終的には出版社をねじふせたわけですが、ま、日本の会社でもなかみ検索が増えてきましたし、Kindle日本語版も間近かもしれません。電子書籍のソフトは増えていますしね。アマゾンがやってくれるならば,ありがたいような気もします。

ま、これは、iPod-iTuneの戦略と同様です。
とはいえね、Kindleには、iPodのようなかわいさというか、かっこよさもないですね。。でかいよ。何度も言うけど。

Yシャツの胸のポッケに入るくらいの大きさじゃないとねえ。満員電車のなかで読めないですし。

ま、でも、かなり近づいてきたことは事実ですね。

ただ,このハードが壊れたら,どうするんですかね。。1500冊分入るとありますが,全部とんだら,悲劇ですねえ。

 

2009年10月27日火曜日

いい天気っす

 
いやあ,いい天気です。

昨日までは,大雨・大風って感じでしたが,今朝はド晴天ですね。
いい天気だ。



今年の秋,初めてではないかと思うのですが,富士山,最高です。
会社の近所で撮影。けっこう雪,ついてますねえ。そろそろ,シーズンインですね(な,何の……)。それにしても,写真粗いなあ。ケータイ写真なんですが,画像の設定を間違えておりましたよ。もったいない。

季節が変わりましたので,トップの写真も変えました。

いま,乾先生の本,印刷中です。
たぶん,この瞬間に,本当に印刷をしているのだと思われ。

乾 吉佑著『思春期・青年期への精神分析的アプローチ── 出会いと心理臨床』


よろしくお願いします。
 

2009年10月23日金曜日

映画「精神」

 
「精神」という映画があります。数々の映画賞を受賞して,大量にパブリシティが載ったので、皆さん、ご存知のことでしょう。

公式サイトが生きているので,リンクはっておきました。

http://www.laboratoryx.us/mentaljp/index.php


面白かったんですよ。すいません、映画はまだ見てません。その代わり、この監督の想田和弘氏が書いた本を読みました。
これ。

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当然、精神疾患に関する本でもあるのですが、面白かったですよ。いい本でした。もちろん、この診療所も、この診療所のドクターである山本昌知先生という方も興味深い方です。
発想が豊なドキュメンタリー映画作家と、興味深い仕事をしている診療所の、素晴らしい出会いがあったことを、視聴者なり、読者としては、幸福に思います。
オススメです。

そして、中村正利さんの小社から出ている本も、方向性として、間違っていないなあ、と改めて思った次第。
合わせて読んでいただければ、これに勝る喜びはありません。



 

2009年10月19日月曜日

【自画自賛】おお、すげえ、俺【すいません】

 
ロテ職人さんのブログはよく見ている。
ちょっと前に、ロテさんが私のことを「伝説の敏腕編集者」と書いていた。私は死んだわけでもないし、まだ歴史的存在でもないし(酒奢ってくれるというのならば、どこでも行くっすというくらい,小市民なのだが)、そもそも、そんな器ではない。いや,ほんと,くらいの容量である。
なのに、うんなことを書かれちったら,まるでロテさんに金を渡した見返りに,いいように書いてもらったみたいじゃないか,と思っていたら、ある先生にお会いした時、

よっ、伝説の敏腕編集者

と言われてしまった。
しかも,2人くらいに。恥ずかしかった。
読んでいるのは自分だけではないんだね、と改めて痛感した次第です。
ロテさん、いつもありがとう。みんな,読んでいるよ~。
いや,ほんとはとても嬉しいです。

と思っていたら、こないだは、ロテさんのブログで、第3四半期の売り上げトップ5を公開していた。

ちなみに、第2四半期の売り上げのトップは、小社の中村先生の本



だったので、とてもありがたかったのだが(ブログなどで「売れている」と言っていただけると、安心されるのか、買う人増えるんですよね)、ついこないだの、第3四半期のトップ5のなかに、

中野先生の本


学校臨床の雑誌


の2冊が入っており、なんと、1位は、

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であった。

これは、「臨床心理学」誌で連載していたものですね。それをまとめたもので、ま、私が企画担当者であったので、要するに、3冊も入っているわけである,この,伝説の敏腕編集者(笑)の本が。
小社の本が1位じゃかったのが、ちょっと残念であるが、ま、それは仕方がない。相手は津川副会長である。とっても、いい本であるし。
でも、3冊。私の手柄ではある。ま,でも,実質,2.5冊ちゅうところですかね。

いや~、たいしたもんだ。

とは、ちょっとは自画自賛するわけですが、でも、数年前のロテさんのランキングには、遠見書房主謹製の本は、ほとんど入っていなかったのですね、実は。
それなりに紹介していただいていたのだが、ランキングにはまったく入っていなかった。正直言うと、何年前だったかわからないが、最初にロテさんのランキングをみたとき,私のかかわった本が1冊も入っていなかったので、「このブログ、おかしいよ」と思っていたくらいである。よくわからないけど,JAROに訴えようかとも思ったくらいである。なにせ、本の売り上げと、ロテさんのランクが等しくなく、ずいぶんと片寄っていたのである。

でも、今はけっこう入っている。
もちろん、ロテさんが、こんな時世に創業された阿呆な遠見書房をフューチャーつうんですかね、いろいろとご紹介していただいているのはもちろん大きい。
でも、それ以上に、ロテさんの読者、あるいはロテさん自身も、臨床家として育っているのだろうと思う。ちょっと前のロテさんのブログで一番売れていたのは、学生~院生にかけての入門書であったような感じがする。
それが年を経て、臨床家として成長して、遠見書房のような、実践型の本にニーズが移ってきたのではないか。かように分析する次第ですね。
でも,それが,本屋で無茶売れるか,というと,またよくわからない。実践型の本は,やはり,売れる上限がありますので。

ともあれ、これからもいい本を作りますので、よろしくでございます。
 

2009年10月15日木曜日

乾吉佑先生の本が出ます。

 
ジャーン。

出ます。



タイトルそのまま、の内容であります。「思春期・青年期の精神分析的アプローチ」! 変化球なし。速球ド真ん中!
ロックでたとえれば、ブルース・スプリングスティーンですね、乾先生は。切々と歌いあげる感じ。武骨。実直。誠実。

乾先生は、専修大学の教授でありますが、同時に、日本臨床心理士会の副会長ですね。20年以上、要職にあるんじゃないでしょうか。それから、天才 小此木啓吾先生の弟子ですね。小此木先生も何十人とお弟子がおられますが、実は、乾先生が一番弟子だそうですよ。狩野力八郎先生が二番目(ドクターとしては1番)なんだそうで。
ともあれ、そのスタイルは、基本、精神分析なんですが、ま、やはり手広い。視野が広いというのですかね。
ゆえに、本書も、視野が広く、なかなか面白いです。そして、ほとんどが事例論文です。これがいろいろとある論文が多く、いやあ、大変そうですよ。読んでいるだけで,胃が痛くなりそう。とはいえ、スプリングスティーンですからね、実直に誠実にこなすわけです。トリッキーなこととかしない。そこがいい。

ま、本書は論集なのですね。そのため、私は、乾先生の論文をほぼ読んだのですが、おおまかに分けて乾先生の領域は4つあって、1)病院臨床、2)リエゾン・コンサルテーション、3)産業臨床、4)思春期・青年期……という感じ。
1)と2)に関しては、すでに、

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という本が出ております。これもいい本です。
実は,これもセレクトしたのですが、今回も再びセレクトしてみました。無論,先生と二人で,これはどうだ,あれも入れようとやったわけですが,論集づくりは,そういうところが面白いですね。
で、今回は、思春期~青年期にかけての論文を集めてみた、という次第。

詳しくは、小社のHPをご覧下さい。
http://tomishobo.com/catalog/ca06.html

臨床の本作りにおいて、私が求めているのは、リアルです。どれだけ、リアルか? もちろん、リアルに語れる(書ける)か、という技法的な問題もありますし、現実の現場に役立ってほしいという意味での、リアルもあります。常に、悩んでいるのはそこらあたりなのですが、前者はナラティヴという地平が見えてきましたので、その地平の向こうはまだわかりませんが、何となく,それは近づけそうな気がする。でも,後者のほうは、私自身が臨床家ではないので、壁を感じるところです。

とはいえ、この乾先生の本は、私にもわかるような,リアルであり,皆さん、喜んでもらえる内容になっているのではないかと思います。
古い論文も新しい論文も入っていますが、実直なセラピーの向こう側に語られているのは、古くても新しい、つまり普遍的な臨床だったりするのではないかと、校正しながら感じておりました。

どうか、よろしくお願いします。
 

2009年10月9日金曜日

告知&つぶやき

 

今週末,幕張メッセで行われる10月11日~13日に行われる
第9回日本認知療法学会
第35回日本行動療法学会大会

で本を売っていただくことになりました。

もちろん,メインは,

中野敬子先生の『ケース概念化による 認知行動療法・技法別ガイド』



新元社さん(創元社さん)のブースで扱っています。
ぜひご覧くださいませ。

よろしくお願いいたします。

==

今週号の「アエラ」に,勝間和代さんと,我らが香山リカ先生の対談が掲載されており,これがまったく話がかみ合わず,おかしかったです。
お二人にお会いしたこともなく,どちらの人となりも知りません。
こういうときは,
「どっちと酒を飲みたいか」
というのを基準に考えるわけですが,やっぱ,香山先生とのほうが面白そうです。話題も豊富そうだし。つか,勝間さん,なんか,生徒会副会長みたいでね,聞き上手,話し上手のいい人なんでしょうけれど,私のような不出来な人間にはただただ平伏しかないような。とはいえ,香山先生が不出来というわけでもないのですが。

発端は,この本ですよね。

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帯には,「勝間和代を目指さない」とあります。。。ぱら読みしましたが,ま,「目指さない」というところで触れているのは,1章くらいなんですけれどね,ともあれ,帯GJ。

アマゾンランキング 27位か,,,すげェ~。
 

2009年10月8日木曜日

ウレシーお言葉

 
久々に、超とんでもないミスをやらかしたもので、かなーり欝に入っている私。ああ、もう、いや。

こういうときは、いいことを思い出しましょう、というわけではないのだが、こないだの話。

某新宿に大きい自社ビルを構える超有名書店さん……なんていうまわりくどい言い方はやめて、紀伊国屋書店新宿本店さんの心理学の棚担当のNさんが「遠見書房さんは外さないですよね」と仰ってくれた。

外さない。

つまり、外れなく売れているらしいです。
外れない。外さない。

嬉しい。嬉しいお言葉。

外さない。

しかも、新宿本店さんである。日本一の本屋さんと言ってよかろう。
ジュンク堂さんも好きだが、こちらはマニアックな読者が多いような気がする。紀伊国屋さんのほうが読者としては平均的という感じがする。もちろん、わざわざ新宿まで行って酒も飲まずに本を買うというところで、国民全体の平均値からは逸脱しているかもしれないが。ともあれ、紀伊国屋の新宿店さんの売れ行きは、全国の平均的な売れ行きという感じである気がする。

で、外さないわけです。
しつこいけど。
私が言ったんじゃないですよ。Nさんが仰ったことであります。

やった。
嬉しい。

図書目録を見てもらうと、今後の刊行予定もよさそうだと仰ってくれた。

でも、きっとそのうち売れない本もあるかもしれないんで、それはそれで許して欲しいのですが、でも、いい本のはずであります。
などと前もって言い訳を。

それにしても、書店の棚担当の方、そこいらの院生あたりよりも(というか、私よりも)、すんごく心理に詳しかったりし、仰天しちゃったりしたんですが。

台風一過。リアル本屋さんに行きましょう。
 

2009年10月5日月曜日

大変申し訳ありません

 
山中康裕先生の本をお買い上げくださった皆様,大変申し訳ありません。

本書『深奥なる心理臨床のために』において,大きな訂正箇所を発見いたしました。
大変申し訳ございません。
詳しくは,

http://tomishobo.com/goshock.html

をご覧くださいませ。
正誤表をお送りしますので,お買い上げくださった方は,小社までご連絡ください。

読者の皆様および著者、関係者の皆様に慎んでお詫びいたします。

遠見書房

 

2009年9月25日金曜日

心理臨床学会報告2

 
ま、たいしたことではないですが。。。

懇親会代わりの「交流会」は1000円だった。
これは行くしかない。
でも名刺がない。
配りすぎてなくなってしまったのだ。1ケースもってきたのに。もっと持ってくればよかったと激しく後悔するも。
いやしかし俺には図書目録がある。
そう、心理臨床学会のために作ったのだ。
(ご入用の方は送りますのでもうしつけください。メールいただければ速攻でお送りします)
これを名刺代わりに、ポッケに入れて行く作戦。

名刺の代わりに図書目録を出すとウケた。10点ほど本(刊行予定も含む)が載っているので、皆さん驚かれる。刊行予定も入っていますから。なんて言いながら。

成田善弘先生がおられた。
「ああ、どうも。ご無沙汰しています」といつもの感じの成田先生である。さっそく名刺代わりの目録をお渡しする。さっと眺める成田先生。
「これ、何?」
と指差すのは、「専門家のための「本を書こう」入門」のところであった。
こんなんなのですよ、と説明する私。
「ほほー」となぜか唸る成田先生。
そして、
「これ、読みたいなあ」
とやさしい声で仰るのである。

成田先生の声は優しい。
名医の貫禄であるかのごとく。

しかし、この本はPDFである。PCがないと読めず、成田先生はPCをお使いにはならない。

紙に打ち出してお送りすることになりました。成田先生の頼みですから、仕方がありません。

ともあれ、交流会1000円というのはありがたいです。
缶ビール片手というストロング・スタイルもなかなかグッドであります。河合隼雄先生も生きておられたら喜んだかもしれない。河合先生は編集会議は弁当で缶ビールで十分や、と仰っていたことがあったので。
来年はどうなるのか? 長谷川啓三先生は、「これ、いいスタイルや」と仰っておられたので、期待大でありますが。

 

2009年9月24日木曜日

心理臨床学会報告

 
行ってきました心理臨床学会。もちろん、書籍の展示販売です。一人だったので、机に張り付きっぱなしでまったくその他のことは知りません。

ともあれ。
出版社にとっては、なかなか目の前で読者が本を買ってくださるのを見る機会はあまりありません。なので、学会販売はとてもエキサイティングな営業スタイルでありまして、心理臨床の本を一つのコアにしようとしてる遠見書房にとっては、この学会でいくらくらい売れるのかが、試金石というか、そういうことになるわけで、多少不安を抱えて東京フォーラムに降り立ったわけですが、おかげさまで盛況でありました。
皆様、ありがとうございます。

たった5点、PHPさんの和田先生の本を入れて、6点という「机、広ーい」という状態でありましたが、予想以上に売れました。一番売れたのはやはり最新刊でもあり、学会の主要メンバーでもある山中康裕先生の新刊。部数でいいますと、これだけで65冊

心理臨床学会で一番売れる本は、200冊くらい売れたという話を聞いたことがありますが、私が作った本でそこまで売れた本はなく、その半分くらいがいいところでありました。
それらに比べれば、三桁にはまだまだ遠いですが、とはいえ、ブランドもクソもまだないような「遠見書房」で、65冊というのは、いかに山中先生のお名前が高名か、ということかと思います。また山中先生がいろいろとご宣伝くださったのですが、そのおかげかと思います。ただただ感謝であります。

まだまだずいぶんと知られてないなあ、と当然のように思いました。隣が黎明書房さん、反対が医学書院さんというところに挟まれたせいで、ずいぶんと遠見書房の本を(両社の本が取れないので)見てくださった方もおられます。そういう意味では本を出すオーラみたいなものがまだ会社からは滲み出していないのかというふうに思います。
認知度をどう上げるのか。ただこればっかりは、こつこつと積み上げるしかないものです。まめに宣伝するのはお金がかかるがやらねばなりませんし、引用にあげられるような、いい本や雑誌を作る、ということもあります。

一方で、以前よりお世話になっていた方もずいぶんとブースにきていただきました。メールのやりとりしかしていない人にも会えたり。
なかには、私が他のお客さんと話していたのでご遠慮されて、ご挨拶しそびれた方がおられます。
本当に申し訳ないです。

また妙なことですが、出版社の社長さん(創業者タイプ:複数)が、おかしなことをやりはじめた奴がいるという噂を聞かれたのか、ブースにきてくださいました。大先達にして成功者でありますから、あやかりたいところです。いろいろと話を伺え、勉強になりました。

なんか、すげえ羅列で出来の悪い小学生の作文みたいなことを書いておりますが、ともあれ、手応えあり、という感じであります。

 

2009年9月19日土曜日

【明日】しんりん★しんりん【開幕】

 

今日、心理臨床学会の前日の搬入をしてきた遠見書房主です。シルバーウィークとやらのせいでしょうか、道路、ムチャ混みで泣きました……。19時半までが搬入可能時間だったのですが、ギリギリに到着。久々、焦った。焦りまくり。

その後、山中康裕先生の研究会の会場に行き、山中先生の新刊を配達。久々にお会いした山中先生は当然ながらお元気でありました。何より何より。
当然、お渡ししたのは、この本です。



「見事に立ちます」


山中先生の論文の多くは、岩崎学術出版社さんから出ている山中先生の著作集に納められています。


山中康裕著作集  たましいの窓 児童・思春期の臨床〈1〉山中康裕著作集 たましいの窓 児童・思春期の臨床〈1〉
岸本 寛史

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たましいの視点―児童・思春期の臨床〈2〉 (山中康裕著作集)たましいの視点―児童・思春期の臨床〈2〉 (山中康裕著作集)
岸本 寛史

岩崎学術出版社 2002-01
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たましいと癒し―心理臨床の探究〈1〉 (山中康裕著作集)たましいと癒し―心理臨床の探究〈1〉 (山中康裕著作集)
岸本 寛史

岩崎学術出版社 2002-03
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たましいの深み―心理臨床の研究〈2〉 (山中康裕著作集)たましいの深み―心理臨床の研究〈2〉 (山中康裕著作集)
岸本 寛史

岩崎学術出版社 2002-07
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たましいの形―芸術・表現療法〈1〉 (山中康裕著作集)たましいの形―芸術・表現療法〈1〉 (山中康裕著作集)
岸本 寛史

岩崎学術出版社 2003-09
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たましいの顕現―芸術・表現療法〈2〉 (山中康裕著作集)たましいの顕現―芸術・表現療法〈2〉 (山中康裕著作集)
岸本 寛史

岩崎学術出版社 2004-04
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とはいえ、これに全て、というわけではなく、こちらにも入っています↓

心理臨床と表現療法心理臨床と表現療法

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もう10年も前か……。若かりし自らの姿を思い出す(一応担当者だった)。


現在もいろいろと書かれておられるので、そのあたりはどうなるのか……。

ともあれ、山中先生と堅い握手を交わし、帰路に着く私。
当然、帰りも大渋滞。超泣き……。ドン疲れ。


なお、心理臨床学会には、ものすごい数を搬入しておきましたので、ぜひお買い求めをお願いします。
全商品、だいたい15%オフとしました。
ぜひ、よろしくお願いします。


それにしても、著作集というのはいいですね。全5巻とかね、ぜひ、やりたいですね。とはいえ、破格のビッグネームじゃないと経営的に厳しいですし、もう著作集が売れなくなっている時代だともいうし。

 

2009年9月16日水曜日

高橋規子先生と八巻秀先生のワークショップ

 
皆がすなるワークショップとやらを開催してみようと思います。
10年くらい前にもやってみたことがあるのですが,今回2度目。もちろん,私のワークショップなんぞではなく,ナラティヴ・セラピスト 高橋規子先生と,催眠の,家族療法の,駒澤大学の,八巻秀先生とのセメントマッチたるワークショップでございます。
ぜひ,こぞってご参加ください。場所は府中市内と若干都心部よりは離れておりますが,新宿から京王線の特急に乗れば,20分ばかり。案外近いです。
いま,その準備をイロイロと行っておりますが,ものすごく刺激的な会になるかと思います。ハイ。

==

高橋規子先生と八巻秀先生のワークショップ
「そのとき,ナラティヴ・セラピストは何を考えているのか?」

を2回にわたり,開催いたします。

主催:ナラティヴ・セラピー研究会

【part 01】

日時:12月13日(日)10時~17時(途中,休憩あり)

場所:ルミエール府中(東京都府中市府中町2-24[京王線府中駅から歩いて6分])
第一・二会議室
http://www.fuchu-cpf.or.jp/civic-center/index.html

【part 02】

日時:1月31日(日)10時~17時(途中,休憩あり)

場所:府中グリーンプラザ(東京都府中市府中町1-1-1[京王線府中駅から歩いて1分])
第一・二会議室
http://www.fuchu-cpf.or.jp/green/index.html

申し込み先:
〒183-0006 東京都府中市緑町3-5-1-305 遠見書房 山内俊介まで
yamanouchi@tomishobo.com
FAX 050-3488-3894
へ,どうぞ。

お名前と連絡先,参加したい日付,人数,一般か学生か,を書いて上記までご連絡いただけますとありがたいです。


参加費:
part 01,02それぞれ,一般6,000円(学生3,000円)
両回に参加してくださる方は,一般10,000円(学割はなし)と2,000円割引させていただきます(合わせて特典つき,文末にアリ)。

*内容は,院生以上のレベルに向けた実践的なものです。医療や福祉,教育などの対人援助職の実務家,専門家,研究者および,それを目指す学生の方に限ります。
*part 01と02で場所が変わりますので,ご注意ください。


【内容】
このワークショップは,気鋭のナラティヴ・セラピストで,開業臨床心理士の高橋規子(カウンセリングルーム心理技術研究所)と,催眠やブリーフセラピー,家族療法などの実践・研究を行う八巻秀(駒澤大学教授・やまき心理臨床オフィス)の二人によるWSです。
本WSのために撮影された,高橋による1時間の心理面接場面(ロール)のVTRを振り返りながら,八巻が一つひとつ細かく,何を考えて,こういうことを言ったのか,などと高橋に「ツッコミ」を入れてゆくというものです。
この2人のナラティヴのなかで,セラピーのプロセスの進み方や,臨床家がどこまで考えてセラピーという営為を行っているのか,ナラティヴ・セラピーとは何か,その背景にある考え方などを解き明かしていこうというのが狙いです。

セラピーというかかわりの中で,「ナラティヴ」というキーワードが入って約20年。ナラティヴ・セラピー=外在化技法だとか,社会構成主義が背景にあるだとか,各論者によって一面的な見方ばかりがされることが多いですが,現実のナラティヴ・セラピーは,援助者側とクライエント側の考え方や個性を生かした,視野の広いアプローチに育ってきています。
米国のナラティヴ・セラピストであるハーレーン・アンダーソン先生などは無知の姿勢というキーワードを大事にし,それは積極的な関心や共感的理解といったロジャーズ的なカウンセリングに近い考え方ももっていますし,ナラティヴ・セラピーから生まれたテクニックである「外在化」や「共同研究」などは,認知行動療法のある種の技法にも近いところもあります。「物語る」部分を全面に出した側面は,精神分析や分析心理学と近しいところがありますし,質的研究やナラティヴ・ベイスト・メディスンなどとのかかわりも深く,ナラティヴ・アプローチこそが統合的なアプローチである,という捉え方もあります。
そういう意味で,ナラティヴ・セラピーの知見は,ナラティヴを標榜しない多くのセラピストの実践にとっても益することが多く,それはクライエントとセラピスト双方の「幸福」に寄与するでしょう。

本WSは学派を問いません。ナラティヴにご興味のある方はもちろんのこと,セラピスト,カウンセラーとしてスキルのブラッシュアップを考えておられる方,セラピー・プロセスに興味のある方,ナラティヴやコミュニケーションの研究者の方などなど,ぜひ,ご参加いただけるとありがたいです。

もちろん,参加者の方々も,どうぞ「ツッコミ」を入れてくださいませ。楽しい会になると思います。

Part 01,02とも,それぞれ単体で受講されても大丈夫なように設定されていますし,参加者の皆様にとっても刺激的で面白いものになるかと思います。無論,両方にご参加いただくほうが,ナラティヴに対する理解は深まるかと思いますが……。


参加方法は,メールまたはファックスでご連絡ください。
連絡先は,

yamanouchi@tomishobo.com
もしくは
FAX 050-3488-3894

遠見書房内
ナラティヴ・セラピー研究会 山内俊介まで

お名前と連絡先,参加したい日付,人数,一般か学生か,を書いて上記までご連絡いただけますとありがたいです。


なお,遠見書房では,このWSを本にしようと考えております。

また,2回連続でご参加いただいた方には,この本が出来たときには,無料で謹呈いたします!(予定価格3,000円くらい)



ぜひとも,ご参加いただけますと,ありがたいです。
なお,定員は50名ほどを予定しております。会場の都合上,当日参加は難しいので,前もってご連絡いただけますようお願いいたします。
 
==

以上,よろしくお願いします。

ちなみに,「気鋭」たる高橋先生は,

ナラティヴ・セラピー入門ナラティヴ・セラピー入門

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こんな本出しています。
 

 

2009年9月15日火曜日

心理臨床学会への抱負

 
来週は5連休。シルバーウィークっていうらしいですね。となると,黄金週間じゃなくて,白銀週間とでもいうのか。シロガネと読むとなると,プラチナみたいな感じにもなるし,ハクギンというと雪みたいなし,寒そうだし,とどうでもいいことで悩んでいる遠見書房です。

さて,来週の5連休の目玉といえば,なんと言っても,日本心理臨床学会総会でしょう。場所も有楽町の東京フォーラム。遠見書房も展示販売をいたしますので,ぜひ,きてくださいますとありがたいです。他にもいろいろな出版社が出ていますし(20社くらい?),なんというか,「心理関係本ブックフェア」という感もあり,壮観です。

とはいえ,心配なのが,台風14号ですよ。

直撃コース?


タイフーンの,ストレート・アタックじゃん,とルー大柴みたいなことを言っていますが,いや,ほんと,村田兆治も真っ青のド直球という感じで,関東めがけて突き進んでおります。
大丈夫かなあ。

思い出すのは,3年前か,4年前に大阪の関西大学で行われた心理臨床学会。そのときも台風が関西に直撃,というので,その前日にけっこう慌てて帰ってしまった方が多く,最終日はガラーンとしていたような。そして空は台風一過のすばらしい天気であったような……。

ただ今回は広い大学の会場と違って,傘なしでも行ける東京フォーラムですからシンポジウム中に大雨降っても,さほど問題はないでしょう。ま,大風で,ガラス棟にビックカメラの看板が直撃……なんていうことも,まずないと思いますので,会場にいる限りは安全です。

都心での学会での「敵」は,繁華街なんですよね,やはり。昼休みに本を買われる方が多かろうと思うのですが,周辺に何もないような会場ですと参加者の方がいなくなってしまう,ということはないので,暇つぶしに本の展示を眺めてもらえる。ですが,有楽町あたりですと,久方ぶりに会った友人らとふらふらと昼休みに表に出て行かれ,そのまま……というパターンもなくはない。
アメリカンな方ですと,じゃあ,ランチに軽くワインでも……なんていうね,人もおられますし。

それが,けっこう雨模様だったりしますと,やはり外に出るのが面倒になるのか,けっこう売れ行きが伸びることもあったり……。
とはいえ,台風のコースによっては学会にこられることを延期したり,断念したりする方もおられるやもしれません。

慈雨となるのか。

ともあれ,当日はよろしくお願いいたします。
 

2009年9月8日火曜日

PDF版の本を出してみて

 

どうもどうも。暑っすねえ,まだまだ。クーラーかけるほどじゃないけれど(暑さにも寒さにも,ついでにいえば,ひもじさにも強い,というか鈍感)。

先日,というか,6月でしたが,『専門家のための「本を書こう!」入門』という本(と言っても,PDF版)を上梓したわけですが,インターネットで本(PDF)を売るというのはとても難しいですね。
合計で,数十部売れたわけですが,目標の200部にはまだまだという数字です。
でも,なんと,

有料商品 月間DL数ランクで1位(ビジネス部門)になっておりました!
http://www.dl-market.com/default.php/cPath/314

思わず,記念写真。



(実売部数何部だったかはいろいろの諸事情のため内緒)

DLサイトまではあまり見ていなかったのですが,今日,久々に見たら,なんかランクインしていたという有り様です。その前からだったかも。
とはいえ,売り上げた方の3分の1くらいの方は,判明しておりまして……というのも,昔からなじみの諸先生様方でありましたので,「買ったよ」ご連絡をいただきました。誠にかたじけなく存じます。

インターネットの本の売り方は妙でして,ブログやHPなどにちょっと情報が載りますと→売れる→すぐに止む→また載る→止む……という繰り返し。ほんと,デジタルですわ。0か1か。
ふつうに本屋さんに置いておくと,もちろん,書評や広告などに載ると,売上げが伸びたりしますが,それよりも定期的に売れていきます。もちろん,鮮度がありますから,微減していくのですが,その流れは緩やか。
そもそも,その本屋さんに置いてある本そのものが,宣伝もしてくれます。タイトルや著者名やオビの文句などに惹かれれば,中身を読んでもらえる。あわよくば買っていただける。「手にとる」というところがやはり大きい。

けれど,PDFの場合は,DLサイトが一つというのも問題なのですが,やはり,手にとれないのが大きい。もちろん,デジタルなりの「手にとること」をいろいろと模索していますが,今ひとつです。買ってくださった方の多くは,旧知の方でありましょうから,となると,遠見書房というものを知らない方には売れないという当然の帰結になります。

一方で,ここ数日,ちょぼちょぼ売れているなあ,と思ったのは,この月間ランキングに輝いたからかもしれません。サイトの前面に出るので,「なんだろ」と思って,「手にとって」もらえている。
もちろん,あちこちのサイトに置いたら,そこそこ売れるものかもしれませんが,ちょっと面倒でそこまではやっていません。

まだまだ,本を売るほうが圧倒的に「楽」です。宣伝しなくても,内容がよければ,きちんと売れます。実物商品のほうが楽なんでしょうね。もちろん,印刷代ななんだと金もかかるのですが。

デジタルで商売しようと思ったら,パブリシティを無茶苦茶増やさないと厳しいんでしょう。もし,PDFの本屋さんを経営されるつもりならば(いますかね?),パブリシティの宣伝部隊と取次ぎ(中卸)の機能を兼ねた部門を作ることをオススメします。

もちろん,アマゾンあたりが本国でやっているように,データ販売を始めたら,流れは変わるかもしれません。でも,その前に端末が出ないと読みにくいですよねえ。

 

2009年9月7日月曜日

ジョン・アーヴィングの新作を発見

 
いや,すいません,発見といっても,個人的なことで。。

半年ほど前に書いた(もう半年か…),とある記事のなかで,というふうに,本の紛失を泣いておりましたが,発見されました! よかったよぉ。
本棚の上においてある蚊取り線香(缶カラ)の下から発見されたので,去年の夏以降か……。たぶん,掃除のときか,あるいは,子どもが本のカドをガシガシ舐めるので,そのときに除けたのか,理由は不明ながらも,ようやく……発見(涙


また会う日まで 上また会う日まで 上
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また会う日まで 下また会う日まで 下
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とはいえ,読める時間はなかなかとれず(しかも,読みながら,他の本読んじゃっているし),読了まではなかなか進んでいませんが,たぶん,明日には終わりそう。お陰で寝不足です。

上巻はのったらのったらしてましたが,下巻になると,さすがはアーヴィング。面白いです。上巻はのったら進行でヤキモキしつつ,下巻になると急激に面白くなる(カタルシス!),というのが,わたし的には好きな小説の展開ですが(たぶん,Mなんでしょう),まさに,ソレ。

作風もちょっと変わった感じもしますが,まあ,いいんじゃないかなあ,と。アーヴィングはアーヴィングだし。


下巻の途中で,こういうことが書いてありました。

編集者は省略をしろと常に言い,精神科医はすべてを語れと常に言う。

みたいな。
「おお」と思ったわけです。微苦笑したりして。

ちなみに,下巻はセラピー(療法と訳されていますが)が主軸に展開されます。精神分析医っぽいけれど。
ご興味のある方はぜひ。