さて、今日は2冊め、であります。(前編はこちら)
『夏休みで変わる ADHDをもつ子どものための支援プログラム──サマートリートメントプログラムの実際』
こちらは、山下裕史朗先生、向笠章子先生の編集のものです。
山下先生といえば、監修者をしたこの本が有名ですね。(かなりいい本です)
めざせ!ポジティブADHD あーさ 書肆侃侃房 2007-06-25 売り上げランキング : 29604 おすすめ平均 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
小児神経科医であり、小児科医であり、久留米大学医学部の准教授。発達障害の支援を専門にされています。
もう一人の著者、向笠先生といえば、緊急支援!という方であり、福岡臨士会のボス?的存在(というか,アネゴですかね)。確か、数年前は福岡県士会の会長だったのではないかと思います。こんな本も↓
学校コミュニティへの緊急支援の手引き 福岡県臨床心理士会 金剛出版 2005-04-01 売り上げランキング : 39869 おすすめ平均 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
(昔、遠見書房主が編集をした本。いまもよく売れているそうです)
しかも、向笠先生は、かの山上敏子先生のお弟子さんでありますね。
行動療法 岩崎学術出版社 1990-12 売り上げランキング : 374580 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
方法としての行動療法 金剛出版 2007-07-12 売り上げランキング : 146696 おすすめ平均 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
さて,
サマートリートメントプログラム(STP)は、NY州立バッファロー校のウィリアム・ぺラム教授(心理学科と精神科の教授だそうですよ)らが開発した、エビデンスのあるADHDの子どもの包括的-心理・社会的支援方法。そのSTPを久留米に導入したお二人と、スタッフたちが作った手引きが、本書であります。
STPは、簡単に言えば、ADHDの子どもを集めて、半合宿形式で、理論的には行動療法を中心に、具体的にはSSTやトークンエコノミーや、教えあい学習(ピアサポートになるのか)、スポーツ、グループ活動などを通して、ADHDの子どもたちのケアをしていくという方法です。STPを行なうためには、心理・教育・医療の3人のスタッフが必要ですが、この力作たる本書のおかげで、実行のハードルがかなり下がっているかと思います。
いや、これ、実に楽しそうです。いや、もちろん、ADHDという病に疲れている本人や家族に向かって「楽しそう」なんて言うのはいけないのですが、でも、子どもたちがいきいきとしている様子が垣間見れて、これを読んでいるのは(校正しているわけですが)、とても楽しい時間でした。
正直、この夏、久留米にお手伝いに行きたい!と思ったくらいです。
このSTP、ほんとに広がってほしい。
地域地域ではじめれば、ニーズもあるし、他職種同士の連携・協働作業としても有効でしょうし、それ以上に成果として子どもが変わるでしょうし、とても面白いのではないかと思います。
大学や施設などが取り組めば,地域社会への貢献にもなるでしょう。
というわけで,ぜひ,どうぞ,この本,読んでください。
詳しい内容は,こちらです。
http://tomishobo.com/catalog/ca08.html
STPを広げたいので,グループで読みたいのでまとめて送ってほしいという方があれば,割引しますよ。小社までご連絡くださいませ!
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