遠見書房のメルマガ

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2009年3月17日火曜日

先日のメルマガのおけるこの私めの文面に、とある認知行動療法系の精神科医の大家(といっていい方ですが、実はお会いしたことないんです、ぜひ、今度お茶けでも)の方がご連絡をくださいまして。
私だけでそのご返事を楽しむのも申し訳ないので、引用させていただきますと、、、

CBTの後に何が来るかですが、欧米ならばDBTという答えが帰ってくる気がします。

と。

とある心理療法家の方も(この方は年齢的には中堅~といった方ですが若いころから高名で、一度お会いしたことがあるだけで、ぜひ、今度お茶けでも、と望んでしまう方なのですが)、

すると、ぼくは、スピリチュアルとグループの専門家なので、この二つをくっつけたら面白いかもですね。

などと。(お二人とも勝手な引用、申し訳ないです。)

その他さまざまな方からいろいろとコメントをいただけて、ありがたいです。とても示唆に富むメールを何通もいただきました。どれも公開させていただきたいほどなのですが、具体的な情報は隠匿し、商売につなげたいと思います……。


悪友からは、

CBTでうつが治っても、職場復帰するとまたうつになる。CBTのブームはけっこう早く終わると思う。お前もまだまだ甘いな。

などと指摘され、最後の一行に多少の憤懣を覚えたわけですが、まあ、確かに、CBTのブームについてはよくわかりませんが、職場復帰の重要性はよく指摘されるところでしょう。

同じような指摘を、SW的な心理士である方からもいただきました(ありがとうございました)。

聞くところによると、金融不況、派遣・正社員クビ切りが横行している昨今、焦燥感に駆られて早々に職場復帰をしたがるうつの患者さんが増えているんだそうですね。休職者の数も減少しているんだそうです。
確かに、うつの方は、クビ切りの対象者になってもおかしくはないわけです。のんびりと休職社員を抱えている余裕はなくなってきている。役員給与を減らす前に、まあ、経営陣としてはクビを切りたいところでしょう。
なんともやりきれない話です。
環境調整の方々は忙しくなっているんでしょうか。殺伐としていますから、何とも、難しいのでしょうね。そもそも、社員たちには不平が溜まっていますからね。会社は儲かっているのに、社員の給料は増えていないというような、システムから疎外されている社員も多いですし。その疎外の果てにあるのが、うつだったり、自殺だったりするのでしょう。

職場復帰本について調べてみると、

2004年の至文堂の『別冊エスプリ』は、これ、どうも売り切れのようですね。島悟先生といえば、ビジネスの中心地 東京大手町にほど近い神田の地に開業され、この産業精神医学の分野では相当の事例をもっておられる方でしょう。

こころの病からの職場復帰 (現代のエスプリ別冊)こころの病からの職場復帰 (現代のエスプリ別冊)
島 悟

至文堂 2004-04
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内容見てみたいですね。最新版でも作られる予定はないのでしょうか……。


岩波書店さんの新 新書シリーズである「アクティヴ新書」から出されている一冊はなかなかです。

「うつ」からの社会復帰ガイド (岩波アクティブ新書)「うつ」からの社会復帰ガイド (岩波アクティブ新書)
うつ気分障害協会

岩波書店 2004-06
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うつ気分障害協会とはなんぞや、と調べてみたら、うつ気分障害協会というのがあるらしいです。
HPには、「北米に本部を置く単極性うつ病・そううつ病・不安障害・パニック障害の当事者支援グループです。」とあります。

樋口輝彦 先生(うつ病学会理事・国立武蔵病院院長)
野村総一郎 先生(うつ病学会理事長・防衛医科大学校 教授)
坂元薫先生(うつ病学会評議員・東京女子医科大学助教授)
荒井 稔 先生(産業精神保健学会理事・東京臨海病院医長)
P・W・Long先生(カナダ精神医学会)
Shekhar Saxena先生(WHO世界保健機構)
松為 信雄 先生(東京福祉大学社会福祉学部 教授)
山口 律子 先生(日本うつ病学会評議員)
辻  松雄 先生(産業カウンセラー)
金井 利英子 先生(米国公認リハビリテーションカウンセラー)
大漉 憲一 先生(国際リハビリテーション協会)
下園 壮太 先生(防衛庁カウンセラー・陸上自衛隊幕僚)

などなどの方々が理事・顧問として名前があがっておられます。


渡部芳徳先生による当事者向けのこういう本もありますね。いろいろとシリーズで出ているようです。

職場のうつ 社会復帰プログラム―一日でも早く職場にもどるために職場のうつ 社会復帰プログラム―一日でも早く職場にもどるために
渡部 芳徳

主婦の友社 2008-02
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なんとなく割烹着を着ているようなイメージの主婦の友社さんの本ですが、この分野に詳しい有能な編集者がおられるのか、当事者向けの本としてけっこうよいものを作られます。
ミルトン・エリクソンの弟子としても有名な米国の臨床家 ビル・オハンロンの本もあったりします。

考え方と生き方を変える10の法則―原因分析より解決志向が成功を呼ぶ考え方と生き方を変える10の法則―原因分析より解決志向が成功を呼ぶ
Bill O’hanlon 阿尾 正子

主婦の友社 2000-12
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閑話休題。

職場復帰本ですが、「こころの科学」の特集も新しい。「ナマケ」ではないか……というのも新しい、というか、なんというか。パーソナリティの未熟さ、という観点も興味深いところです。

こころの科学 135号 (135)こころの科学 135号 (135)

日本評論社 2007-08
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うつと休職における大規模調査はあるんでしょうか。


でも、「やられた」と思ったのは、下のアエラ別冊です。

職場のうつ―復職のための実践ガイド 本人・家族・会社の成功体験 (AERA Mook AERA LIFE)職場のうつ―復職のための実践ガイド 本人・家族・会社の成功体験 (AERA Mook AERA LIFE)

朝日新聞社出版局 2007-05
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これ、思わず購入してしまったんですが、まあ、はっきりいって手堅い内容でありまして、素人としては、これで十分じゃん、という感じもし。しかも、780円って、ああた、専門書業界潰す気か!と怒りすら感じる価格設定であります。


でも、必要なのはこういうんじゃないの?

辞めてはいけない―キーワードで読むリストラ (岩波アクティブ新書)辞めてはいけない―キーワードで読むリストラ (岩波アクティブ新書)
中森 勇人

岩波書店 2002-09
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という感じもしていますが……。


どなたか、職場復帰の本なんてどうですか?
 

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