2011年11月24日木曜日
【新刊】『事例でわかる 子どもと思春期への協働心理臨床』竹内健児編
すっかり冬らしい天候になっておりますが,皆様,お元気でしょうか。
冬にもめげず,出版不況にもめげず,けなげに生きております遠見書房主でございます。
一昨日ですが,新刊の見本があがってきましたので,紹介します。
立命館大学心理・教育相談センターの竹内健児先生編集による,
『事例でわかる 子どもと思春期への協働心理臨床』
定価3,150円(税込)、212頁、A5版、並製
C3011 ISBN978-4-904536-30-8
http://tomishobo.com/catalog/ca30.html
でございます。
テーマは,コラボ。
「協働は難しい!
でも,愚痴をこぼしているだけでは解決にはならない」
っていうのが,キャッチコピーでございます。
本書の詳しい内容は,小社HPをごらんください。
http://tomishobo.com/catalog/ca30.html
協働という実践スタイルは,いま一番「正しい」現実を示しているものと思います。
研究論文レベルでは,あたかもそのクライエントとセラピストしかいないかのような,ケースが描かれることがありますが,実際には,家族があり,友人・知人があり,会社の同僚や,ほかの対人援助職もあり,占い師のような人だって背景にあるかもしれません。
と,まあ,こんなことは,何十年も前から言われていますが,本書は,本当の意味で,「協働」を正しく描いた,実に面白い,また,ヒントに満ち満ちた役立つ本になりました。
とはいえ,はっきり言えば,「協働」の本,人気ないのですね。まあ,なんとも,売れない。心理臨床実践において一番重要なテーマだと思うのですが,類書も多くないです。それよりも,個人療法における介入技法を扱った本のほうが売れる。じゃ,心理職の方は,チーム医療なり,チーム対応が上手なのか?と言えば,そうではないというような話を漏れ聞きます。いまだに,面接室にこもりっきりのSCの方がおられるという話もありますし。
事例の描き方も難しい面があるかもしれません。自分の手柄にしたいのは,だれだって当然ですし,そうでなければ,投稿しても,リジェクトされてしまいますし。
という現実をうがとうと集まったのが,竹内先生をはじめとする,本書『事例でわかる 子どもと思春期への協働心理臨床』のメンバーたちであります。
とても面白い本です。いい事例ばかり。その事例に対する「討論」なども入っており,深いものになっています。(といって,深層心理学という意味ではないです)
いつもなら,「読んでみてください」くらいで終わりにするわけですが,協働の本は,(残念なことに)人気のない分野ということもあり,「ぜひ,ご購入ください」とお願いする所存です。ぜひ,ぜひ。
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