我が家の台所は、東側にあり、夏、えらく暑くなる。朝の5時とかから日が差すので(しかし、11時には日が入らなくなる)、なんとか、遮光をしたいなあ、と考えていた。
で、2年前の梅雨の時期に、ぶどうを植えた。なぜ、ぶどうかと言えば、スタインベックの
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は、まったく関係がなく、(面白いっすよ,でも)
・食べられるものがよい
・水をやるとか、肥料をまくとか手間がかからなそうなものがいい
・キュウリとか朝顔とか毎年植えるのはイヤ
・日当たりがさして悪くなくとも、強そうなものがよい
・秋になったら、葉が落ちるものがいい。というのも、涼しい季節は日が入るほうがありがたいから
などのまったく非園芸的な理由から、ブドウをセレクトした。以前、沢登りで、丹沢の山中の、道なき道というか,道じゃないところを歩いていたとき、暗い森のなかでブドウがなっていたのを見て、「へえ、こんな暗いところでもなるんだ」と思い、食べたら、とてもうまかったからである。
たぶん、丹沢のブドウは、山葡萄という種類だろうが、その苗は近所では売っていなかったので、とりあえず、日本在来種である甲州種のブドウを植えた。2年前の梅雨の季節である。
その年は、「まあまあ」遮光カーテンとなったくらいだったが、翌年──つまり、去年は、完全に「緑のカーテン」となった。
ぶどうはツタである。ものすごい繁殖力である。あちこちにからむ。2日置いておいた自転車にからんでいたのには、笑ったというか、戦慄すら覚えた。庭に猛獣を放ってしまったのかとも思う。
とはいえ、伸びた枝を2週間に一度くらい、適当に切れば済む。あと、自転車をそばに置かなければよいわけですね。
肥料はふだんは不要。年に1度(!)冬の間に根元に肥料をやればよい、というくらいらしく。土壌は痩せているところが好きらしく、枝を切る以外は、本当に何の必要もないのである。
水やりも不要。雨だけで十分である。乾いているくらいのほうがいいらしい。
カーテン効果はすばらしく、台所はさほど暑くなくなり、ついでに面倒だった雑草とりも必要がなくなった。地面が完全な日影になり、ドクダミすら生えないのである。すげえ~。
そして実もなった。去年は、大きいお鍋に一杯、ぶどうができた。種はあるが、ちゃんと美味しいぶどうである。食べきれず、数房を干しブドウにして、仕事をしながらパクパク食べた。
そして今年は……バケツに2杯くらいのブドウができた。
幅2メートル、幅50センチくらいの土地で、樹高はせいぜい2メートルである。
で、バケツに2杯。。。
たわわに実るとはこのことを言うのだろうというくらい、たわわになった。
まあ、バケツに2杯というと、食べても食べてもなくならない量であることは確かで、とにかく、ものすごい量である。取り切れなかった分もあるので、実際にはもっと多いかもしれない。2.5杯くらいは楽に取れたかもしれない。
けっこう食べて、スーパーの袋に一杯を知り合いにあげて、まだ残っている。いまは、新聞紙2枚分の敷地いっぱいに干され、干しブドウとなる手前というところ。
こないだ、ヤケに子どもが静かだなと思っていたら、干しかけブドウをバクバク食っていた。皮ごとというか、種ごとである。
まだ1歳なので、オムツをつけているのだが、皮ごと出てきてたりする。甘みが凝縮されるので美味しいのだろうか。
不思議とブドウの実は腐らない。冷蔵庫で1カ月以上,持つ。ブドウには酵母がついていて(イースト菌ですね)、それが他の菌をよせつけず、腐敗を防いでいるらしい。
つくづく頑強な奴である。ブドウのような人間に私はなりたいとすら思う。
いや、ほんと、グリーンカーテンにはブドウがオススメです。ニガウリなんかよりもずっといいです。ベランダで植木鉢でもできそうだし、手間いらず。身もうまい。マスカットなんかでも楽にできるようだ。近所の家で,これまた,大量になっていて放置されているものがある。
ま,それほど余っているブドウがあれば、やはり最終的には、アレにすべきかとも悩まないでもない。発酵すべき菌はついているわけで、ジュースにして、適温に放っておけば、アレができるわけですわな。
やはり、アレか~。
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