宮田敬一先生が亡くなったそうです。
時事通信によると,
宮田 敬一氏(みやた・けいいち=大阪大教授・臨床心理学)10日午後6時28分、京都市の病院で死去、60歳。石川県出身。葬儀は12日午後1時30分から京都市東山区五条橋東3の390の公益社中央ブライトホールで。喪主は妻陽子(ようこ)さん。
http://www.jiji.com/jc/c?g=obt_30&k=2011021100264
60でしたか……
体調が芳しくないとの噂,あちこちで伺っておりましたが,いやいやまさか……
お若い……
ご冥福をお祈りいたします。
宮田先生といえば,ブリーフセラピーの祖(?)のお一人。少なくとも,日本にブリーフセラピーが広がったのは,宮田先生の功績によるものでしょう。
ご本人には,これといった著作はありませんが,マエストロというのですかね,ネットワーカーというか,膨大な編集モノを残しておられます。
たぶん,多くの方がもっておられる,「ブリーフセラピー」シリーズ。
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現場単位に,さまざまに出ておりました。
遠見書房主が製作にかかわったものもあり,
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営業的には今ひとつでしたが,そうだ,こんな本もありました。
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正直,↑これはとてもいい本だったんですが,どうして売れないのかなぁ~と嘆きあったのを覚えております。
乾先生との興味深い,編集モノもあり,
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ブリーフから一歩外へ出た方向性を探っておられたのかもしれません。
一番,売れたのは,たぶん,
ミルトン・エリクソンの催眠療法入門―解決志向アプローチ W.H. オハンロン M. マーチン William Hudson O’Hanlon 金剛出版 2001-05 売り上げランキング : 65183 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
そう,宮田先生は,催眠のひと,でもあったのですね。動作法学会でもお見受けしたことがあるような。
宮田先生は,成瀬先生のお弟子さんであり,門下生初(?)の,東京進出者(お茶の水女子大に一時おられました)となったそうです。
これから期待される方だっただけに,至極残念でなりません。
合掌。
1 件のコメント:
私も新聞で拝見してとてもショックを受けました。
私は教え子ではないのですが、教え子がお世話になってるからと職場の研修に来て下さり、研修の後宴会で楽しいひと時を過ごし、たまたま家が近くだったので一緒に電車で帰宅したことが昨日のように思い出されます。
とても気さくなで、偉い先生なのにそれを感じさせず、いろいろお話させていただきました。
その後、別の研修で先生が講師をされるとお聞きし、自腹を切って参加したところ「なんできたん?」と言われ、私は「職場研修では動作法を教えていただいたので、今度はブリーフセラピーを教えていただこうと思いました」などと答え、またまた講習のあと宴会になり、一緒に帰宅しました。
その後、自分の関心分野によって迷いましたが大阪大学ではない大学院で臨床心理学を学ぶことにし(阪大は受けても合格しなかったでしょうけど!)、先生にメールでご報告し、助言をいただきました。
短い出会いでしたが、先生のことを思い出すと心が暖かくなります。
これからも同じ大阪なので教えていただける機会があるものと思っていましたので、残念でなりません。
ご冥福をお祈りしています。
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